★監督・脚本:こみちみつこ★主演:泉由良★10分32秒★
夢は少しずつみる。
大好きなひとが出てくる。或いは大好きだったひとが。もう逢えないのに。
どんな不可能なことも夢のなかでは可能だから去ってしまったひとにも、死んでしまったひとにも逢える。忘れていたことにも。
目が覚めると、茫茫と思う。もう、いないのね……もう逢えないのね……。
時々少しだけ泣きそうになる。夢のなかに唯一欠けているものがあるならばそれは時の流れだ。無数の記憶が等距離で、わたしの廻りをくるくると衛星のように辿っている。優しいような厳しいような、夢のなかでみるリアリティは、本当はそんな世界の方が真実なのではないかと思う。とてもreachableな、夢のなかの夢。
公開に寄せて
by KOMICHI Metsco
映画を撮ってみたかった。
映画のことをよく知らなくても、撮ってみたくなるということはあるものである。それがどういう心理かという説明はやめておく。とっても単純だけれど言葉にするのが(わたしにとっては)憚られるようなことなので。差し控えたい。
撮ってみたいので撮ることにしました。映画を作るのになにが必要であっただろう。
動画を撮れるカメラとmovieにしてみたい物語をわたしは持っていた。そして演じてくれるひとがいました。それから、編集作業のできるパソコンがあるこの時代であったこと。
結構な行き当たりばったりの制作であったけれど、なんとか形になったようです。あとは観てくださるかたがいれば、そこに映画ができあがる。
至らない点ばかりが目につく作品になっていますが、どうか、良いところに注目してご覧ください。わたしの気づかなかった良いところを見つけてくださることを期待しています。